太り始めたある日の出来事

太った!!そんなことが起こり得るだろうか?約束というものはいつか破られるものなのだろうか?事の発端は、イヴ・サンローランの指輪を盗まれた事だった。黒い大きな石の指輪は、黒いマニキュアとDMのモデルがつけていたものと似ているものを購入した。

なにゆえともなくモデル私物という広告をたくさん見かけた時期の話だ。黒い大きな石とごつい割りに繊細な指輪は、それから数年の間危険物と呼ばれた。黒いマニキュアが流行り、クールに拒絶するニコリとも笑わない女のつけるものだと囁かれていた。

いくつかの新しい服のファスナーが故障し、おかしいと思っていたある日、とうとうという感じで指輪が盗まれた。指輪一つで物語ができた理由が窺い知れるような事件だった。盗難である。トラブルで頓挫する時に必ず女の声がするものだ。

自分にくれるはずだ!払ってくれるはずだ!君持ちと言いっぱなしの知り合いを切りきれず盗難が相次いでいた。そして!嫌なことが起き始めた!ということが、せり上がってきた出っ腹でわかった。腹から恐怖がせり上がってきた!という甲斐バンドの曲を聴いていたのだが。腹が唐突に出っ腹になりせり上がってくるではないか!ホラーシーンのようだった。きゃー!お腹が!!!